(2005/6/9) 「ドレスのかたち」展(文化学園服飾博物館)
文化学園服飾博物館(東京・新宿)で昔から現在に至るドレスの実物やパターン画を展示した展覧会「ドレスのかたち」が開かれました。1770~1960年のドレスやパターン画を展示していました。18世紀から20世紀の約200年にわたるドレスの歴史を順番に見ていくと、ドレスの姿がかなり変わってきているのが、おもしろいように分かります。
ロココスタイルから始まり、1830年のエンパイアスタイル、1850年のロマンティックスタイル、1870年のクリノリンスタイル、1890年のバッスルスタイルなど、いずれも現代のファッションに形を変えて生かされています。特にドーム型シルエットのクリノリンスタイルやヒップの部分が膨らんだバッスルスタイルはこれからまた復活しそうです。
クリストバル・バレンシアガ氏が1956年に制作した、シンプルなトップスと、異常に膨らんだスカートを組み合わせたドレスは、初めて立体裁断を取り入れたデザイナーならではの素晴らしい作品でした。67年のアンドレ・クレージュ氏のワンピースは現代スカートの原型を提案した作品で、今なお数多くのデザイナーにインスピレーションを与えています。
この展覧会はパターンと作品を並べて展示している点が優れています。ファッションやデザインの関係者だけでなく、一般の方も興味を持って見ることができる非常によくできた展覧会だと思いました。
次回の文化学園服飾博物館での展示「世界の絞り」です。日本の絞りをはじめ、東南アジア、インド、アフリカ、アンデス地方など、世界各地の絞りの美を紹介するそうです。6月29~10月6日の予定です。
[関連リンク]
・文化学園の公式サイト
http://www.bunka.ac.jp
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